ブリットポップに恋して

英国を英国の文化全てを愛するブログです。

Alright - Superglass

おそらく君は猿の惑星から来たんだろう、と言いたくなる風情のボーカルとポール・マッカートニー崩れだけど最高のドラム、そしてローゼズのマニそっくりのベースの3ピースバンド。

f:id:GrahamCoxson:20200714000757j:image

15歳で警察に捕まってしまう"CAUGHT BY THE FUZZ"もなかなかの秀作だけど、彼らはやっぱり"Alright"だろう。

We are young, we run green,
Keep our teeth, nice and clean,
See our friends, see the sights, feel alright,
We wake up, we go out, smoke a fag,
Put it out, see our friends,
See the sights, feel alright,

Are we like you?
I can't be sure,
Of the scene, as she turns,
We are strange in our worlds,

But we are young, we get by,
Can't go mad, ain't got time,
Sleep around, if we like,
But we're alright,
Got some cash, bought some wheels,
Took it out, 'cross the fields,
Lost control, hit a wall,
But we're alright,

Are we like you,
I can't be sure,
Of the scene, as she turns,
We are strange in our worlds,

But we are young, we run green,
Keep our teeth, nice and clean,
See our friends, see the sights, feel alright,

Are we like you,
I can't be sure,
Of the scene, as she turns,
We are strange in our world,

But we are young, we run green,
Keep our teeth, nice and clean,
See our friends, see the sights, feel alright.

 

何とも清々しい内容。

しかし!やはり

 We are strange in our worlds.

ってくだりが気になってしかたない。

私は小学生時代、殆ど友だちが居なかった。

唯一の友だちは本だったから、学校に価値観が見出せずにしょっちゅう休んでたし、行ったらいったで息を潜めていないといけないし。

みんながやれチェッカーズだの安全地帯だのマッチだの中森明菜だの言ってる時に私はずーっとユーミンを聴いていたし、当時(今もだけど)ユーミンは滅多にテレビに出ないから、知ってる人なんか居ないだろうと一切口外しなかった。

私の末席人生はもうその頃から地ならしをしていたのである。中学から地元を離れたけど、地元を離れてもやっぱり変わらず末席が私の指定席だったし、末席の楽しみ方を恐らく誰よりも熟知している、という自負さえある。

だけど末席タイプが自分以外にもわりと居ることも認識しだしたり、共通の価値観が生まれたりして末席人生の楽しみ方も学んできた。

少しずつ人生に取り組み出して、自分というものが形づくられだした時にこの曲のこのくだりを聞いたときの感動は今も忘れられない。

しかし、彼らは多分末席には居なかった。どちらかと言うとむしろ目抜き通りを大手を振って歩いてるタイプだ。だけど、王道路線ぽく見えるの彼らにも苦悩や疎外感があるのかもしれない、と言うことを知った曲でもあった。

そしてその時、私の事を虐めて虐めて虐め抜いた、ある意味他の学校に行かざるを得なくなった原因を作ったある男の子を許せる気がした。

何となくだけど、彼が追い詰められていたのを私は知っていた。農家のうちと違って、立派なモダンな家で立派なご両親から、相応のしかし過剰な期待を一身に受けていた彼は塾ではかなり追い詰められていた。ストレスが溜まっているのは側から見てもわかった。うちは田舎だから中学受験組は3人しか居なかった。1人は後に某国立の医学部をストレートで受かって今もドクターをしているH君で、残りの2人が彼と私だった。私はまぁ避難先を確保するためのお受験だったから、超ウルトラ進学校を目指してたわけじゃなかったけど、彼は違った。学校ではH君のライバル扱いだったけど、本当の実力にはかなりの差があった。同じ塾に通う私だけがそれを知っていた。だから、私のことを徹底的に彼は罵ったし、自分の取り巻きに私を蹴ったりさせてた。当時は私は彼が本当に嫌いで、学校に行きたくない理由のNo.1だった。

結局H君は超ウルトラ難関校に、私は某女子校に進み…その彼は受験失敗で多くの子どもたちと同じように地元の中学に進んだ。

その後の彼ことを私は一切知らない。知らないけど彼もまた辛かったんだな、と少し許せるようになった時、私はイギリスに居た。この曲を聴きながら、君もがんばれ、と思えた。

自分に折り合いをつけるのは結局、自分だ。